よもぎの抗がん作用
見直される「よもぎ」の健康効果
よもぎに含まれる成分の内、もっとも代表的な物は「クロロフィル」です。「葉緑素」として知られる色素で、植物が緑色をしているのはクロロフィルによります。クロロフィルは食物繊維の5000分の一ほどの小さなものなので、腸の隅々に行き渡り、腸の繊毛に残った有害物質を取り除く効果が期待できます。
よもぎは苦から体質改善、とくに血液循環の改善に良いとされてきました。よもぎの成分を調べてみると、よもぎによってもたらされるデトックス(有害物質の排出)効果が
身体全体の調子を整え、結果的に身体の健康によい影響を与えるようです。
よもぎに抗がん作用がある
よもぎには、強い抗がん作用があることがわかりました。
よもぎに含まれる成分が、癌細胞だけを選択的に死滅させ、抗がん剤よりも正確にがん細胞だけを死滅させる作用があると、ワシントン大学のヘンリー・ライ博士の研究チームが報告しています。
よもぎには、様々な栄養素が含まれています。
その代表的な成分は、ビタミン、β‐カロテン、葉緑素、食物繊維、たんぱく質、カルシウム、鉄、葉酸、クロロフィルなど多岐にわたります。
よもぎの強い抗がん作用の成分は、「アルテミシン」といわれる成分です。
がん細胞は、免疫細胞からの攻撃を避けるために鉄を吸収する性質があります。
免疫細胞は、活性酸素を使ってがん細胞を攻撃するため、がん細胞は、鉄を吸収することで、活性酸素を中和して攻撃を防ぐのです。
よもぎには、既に豊富な鉄分が含まれています。
ワシントン大学のヘンリー・ライ博士の研究チームは、アルテミシニンが、がん細胞を死滅させる作用を更に高める方法を研究し成功しました。
がん細胞が鉄分を吸収する性質に着目し、アルテミシニンと鉄分を結合させた化合物を開発したと発表しています。
がん細胞は、鉄に引かれて、化合物ごと細胞内に吸収します。
吸収後、強い抗がん作用があるアルテミシニンががん細胞の中から効率よく働き、内部からがん細胞だけを破壊する仕組みです。