亜鉛不足から起きる体調不調
亜鉛を適切に摂取することで、免疫機能を正常に保ち細菌やウイルス感染から体を守ることにつながります。
亜鉛は人体にとって重要な微量ミネラルの1つで、身体を維持するのに必要な5大栄養素の1つ。
自分の体では合成できないため、外から摂取する必要があります。
亜鉛は、特に生体内に広く分布し、60%が筋肉、20 ~30%が骨、8%が皮膚・毛髪、4 ~ 6%が肝臓、2.8%が消化管・膵臓、その他にも腎臓や脳・血液・前立腺・眼などの臓器にも多く存在しています。
生体内の300以上の酵素反応に関与しているといわれており、その効果は全身におよびます。
厚生労働省では成人男性で11mg/日,女性で8mg/日が推奨されています。
実際の摂取量は平均で9.2mg/日であり、特に男性は亜鉛不足に陥りやすい状態です。
さらに妊婦さんや授乳されている方・褥瘡など慢性的に炎症されている方・スポーツをされている方は通常以上に亜鉛が必要になります。
さらに亜鉛が豊富に含まれている食べ物も、貝類や肉類・魚介類・乳製品などが中心で、偏った食生活ではなかなか補えないものが多いのです。
亜鉛の働きは
皮膚を守る・妊娠を維持する・アレルギーを抑制する・成長を促す・けがや火傷の回復を促す・骨を丈夫にする・味覚、視覚、嗅覚を正常にする・脱毛を防ぐ・精力増強・前立腺障害を防ぐなどの働きをしてくれます。
成長ホルモンの分泌に関わる栄養素であるため、身長を伸ばすなど子どもの体を大きくすることに役立つと考えられ、子どもの成長にとって重要な役割を担う栄養素の一つが亜鉛であるといえるでしょう。
貧血を改善するのに赤血球の産生する亜鉛が必要不可欠で、鉄不足による「鉄欠乏性貧血」は主に赤血球中の色素「ヘモグロビン」の減少が原因で起こりますが、亜鉛不足による貧血は赤血球の増殖が妨げられ数が減少することで生じます。
貧血といえば鉄欠乏性貧血が良く知られていますが、鉄だけではなく亜鉛不足でも貧血が起こることが考えられきす。
抗酸化酵素の合成には、亜鉛や銅、マンガンなどのミネラルが必要で、老化や生活習慣病などの予防には、抗酸化酵素の合成に関与する亜鉛が重要な役割を果たしています。
亜鉛は特に男性の生殖機能に影響を与え、性腺(精巣)の発達や機能に関与しているため、亜鉛が不足すると男性ホルモンの合成や分泌が低下したり男性不妊の原因になったりすることがあります。
また、前立腺に亜鉛が多く存在していることが分かっていますが、その機能については明らかにされていないようです。
体内に侵入した病原菌やウイルスなど(抗原)を攻撃したり排除したりするシステム、いわゆる免疫機能が備わっています。この免疫機能のためにはたらくのが「免疫細胞」と呼ばれる細胞で、免疫機能を担っている細胞には多くの種類がありますが、亜鉛は免疫細胞のうち「ヘルパーT細胞」の機能に関与しているとされています。
亜鉛が不足するとこの2つの細胞のバランスが崩れ炎症やアレルギー性の疾患などが生じたり、免疫細胞の活性が低下し感染を起こしやすくなったりしてしまうと考えられています。
亜鉛を適切に摂取することで、免疫機能を正常に保ち細菌やウイルス感染から体を守ることにつながります。
亜鉛の不足が続くといちばん出てくるのが皮膚症状です。そのほかの亜鉛不足の症状としては高齢者に味覚障害がよく見られます。しかし最近は子どもや若者の味覚障害も問題になってきています。
亜鉛が不足しますと
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- 成長が障害され、低身長となる
- 性腺発育不全がおこる
- 精子の形成が障害され、男性不妊の原因となる
- 食欲不振
- びらん、水疱、乾燥、などの皮膚症状
- 脱毛
- 傷の治りが遅い
- 無欲化、情緒不安定、行動異常、記憶障害、うつ症状
- 下痢、胃腸障害が起こる
- 風邪を引きやすい
- 正常な味を感じない
- 鉄欠乏性貧血
- 活性酸素障害が起こる
亜鉛は、毎日必要な必須のミネラル・・・・!体の至る所に分布していて、それぞれの場所で重要な働きをします。
亜鉛は、体の中で鉄の次に多い必須ミネラルで、体重70kgあるとすると平均2.3gが含まれています。
細かくみると、骨、眼球、脳、肝臓、筋肉、腎臓、前立腺、脾臓、精液と随所にわたって広く分布しています。
これだけ見ると、亜鉛はたくさんの主要器官で働いていて、その重要性が分かります。
では、それぞれの器官でどんな働きをしてくれているのか、次でご紹介します。
まず、脳において亜鉛は神経細胞のシナプスに存在し、そこで、脳の神経伝達物質の構成に関わっているため、ストレス応答に重要な役割を担っています。
また、学習・記憶ならびに情動行動などの精神活動に重要な役割を担うと考えられています。
骨においては、骨細胞でのたんぱく質の合成を補助する役割があります。
骨の形成に必要なため、胎児や子供の成長に亜鉛は必ず必要なミネラルとなります。
眼球においては、網膜にたくさん亜鉛が使われています。
網膜と言えば、外からの光を感じる大切な器官。視覚でも亜鉛は重要な役割を果たしているのです。
肝臓においては、肝細胞を作り出すために働いています。
上記でも説明したようにたんぱく質の合成には亜鉛が必要です。
その働きが肝臓でも行われているのです。
筋肉、精液においては、同じく、たんぱく質の合成によって、作られているので、この際に亜鉛が働きます。
亜鉛は必須ミネラルの一つとして挙げられるほど、私たち人間の体になくてはならない栄養素の一つです。
その為、亜鉛不足に陥ると、当然ながら色んな症状が体を襲ってきます。
亜鉛不足の代表的な症状の中でも、最も有名なのが味覚障害
精力の衰え、これは主に男性に言えることですが、高齢とともに、下半身が元気がなくなっていくという体験をしている方は多いはずです。
ですが、中には年齢にせいではなく、実は亜鉛が不足しているということもあり得るのです!
抜け毛、色んな育毛剤やシャンプーなどを試してもダメだったという方は、亜鉛不足による症状かもしれませんよ。
肌のトラブル症状、亜鉛不足による意外な症状が肌へのトラブルです。
実は亜鉛は、肌の新陳代謝に関与しています。
その為、亜鉛不足になると、新陳代謝が悪くなり、肌がカサカサになったり、荒れたりしてしまいます。
目の疲れ症状
パソコン作業などで、眼を酷使している方であれば、眼の疲れはたまりませんよね。
亜鉛は、眼の疲労回復成分としても効果があると言われています。
逆に言うと、亜鉛不足になると、眼の疲れがいつまでも取れないといったケースも…!
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